2016年にも一部報じられていましたが、「小学館」と「DeNA」がWEB媒体作成に向けて動いていると言われていました。

2016年は記憶に新しい、DeNA社の「WELQ騒動」で、キュレーションメディアの在り方が問題視されたことは、「健康面の情報」、「記事質」、「画像転載」にあります。

その中でも特に問題になったのが「健康面」。“命に携わること”を、素人が発信しては、間違った情報がネット上にあふれてしまうということでした。

その騒動後、唯一、DeNA社の子会社、ペロリ社が運営のMERYは閉鎖すらしていなかったものの、“突如としたタイミング”で記事が非公開に。

あれから半年。

形を変えて復活していたMERYと、無反省のDeNAに対して、思うところ』を読んでいてハッとしました。

小学館の次のマネタイズが、PV依存に戻ろうとしていること、にです。




◆キュレーションメディアの「記事質の低さ」に問題?

ちなみにVenusTapは「はてな匿名ダイアリー」でも判明しているように、小学館媒体や、インクルーシブ社のオウンドメディアの“受け皿”となって、様々な媒体の「外部配信先」として存在していました。

もちろん、独自の記事もあり、2016年以降は「芸能ネタ」が多く、Gunosyで取り上げられやすかったので、よく目にした方という人も多いでしょう。

そもそも、小学館の女性メディアには、『美レンジャー』、『Menjoy!』、『Wooris』、『VenusTap』、『BizLady』などがあり、他にもWEB媒体として「マネタイズ」を行っており、全盛期には「記事広告」で利益を上げていたようです。

媒体資料を見ていただければ分かりますが、記事広告は「PV保証」であり、「CPA保証」や「クリック保証」ではありません。これが意味することは、例えば、「某・健康食品」の記事広告をグロス金額600,000円で販売し、CVが0であっても、広告主は600,000円の金額を「広告代理店」を介して支払うわけで、広告代理店は「マージン20%」(メディアレップの場合は10%)をハネるのはもちろん、広告代理店によっては「入稿URL自体」が自己アフィリとなっていたりし、いかに広告主に還元できるかは広告代理店に依存するところでもありました。

要するに、CVを上げやすい体質を「広告代理店」が事業としてつくり上げ、これに対して媒体側が「独自でPVとクリック数」を計測し、PVさえ消化すれば「誘導枠」から下ろすことで、あとはアーカイブとして保存されるという仕組みだったわけです。

広告主がそうした「小学館媒体」などに広告を出稿していたことには、記事広告の爆発力がありました。実は筆者も過去に、そうしたWEB媒体のマネタイズに携わっていたことがあります。(ちなみに独自の倫理観で、PV保証にこだわらずにCPAが合うように誘導を引き伸ばしいたのは、もう時効とさせてもらいましょう。それで売上も上がったわけですからw)

この「記事広告」でのマネタイズや、多くの小学館媒体が外部配信先としてGunosyやSmartnewsはもちろん、ライブドアやYahoo!に取り上げられていた時期もありましたが、「インターネット広告ガイドライン」が改訂された2015年、何が起こっていたかというと「ステマ問題」です。

多くのPR会社が、広告主からPR案件を受注し、TVはもちろん、多くのWEB媒体に同時に広告発注をする。ただし、それは「記事」であり、「広告」ではなかったのがまずかったようです。筆者はこの「PR会社案件」には無知で、赤坂にある巨大PR会社とは無縁であることは、声を大にして申し上げておきましょう。

さて、前置きが随分と長くなりましたが、こうした「広告主」がWEB媒体に出稿することには「費用対効果」はもちろんのこと、「ブランディング」という側面もあります。

たとえば、ドラッグストアでよく目にした「MERYで話題になりました!」といったコスメ。見たことのある女性も多いのではないでしょうか? あるいは小学館媒体であれば、過去に「美レンジャーで紹介されていたよ!」といった個人同士の口コミ、マウストゥーマウスで商品が副次的効果で販売数が伸びることから、広告主は「話題性の高い“WEB媒体”」に出稿することで、いわゆる「ブランディング効果」を狙っていたわけです。

このブランディングで大切なのは、筆者が思うに「大手キュレーションメディア」といった媒体ブランドは二の次で、「記事質」が命であると考えます。「情報源」より「情報の質」を重視すべきでしょう。

例えば、「小学館」というブランドがあり「小学館の媒体」という記事がある。

その記事は“小学館がチェックしているもの”であり、事実誤認は決して許される規模ではないでしょう。もちろん、WELQ騒動から特に話題になっている「誇大広告」や「薬機法」に則った記事でなければ、WEB媒体を持つ「大手出版社」としては信用問題にかかわってきます。

その「記事質」はこれまで、小学館や、WEB事業コンサル事業として提携していたインクルーシブ社において、きちんとした体制が整っていたはずです。

ただ、現状の“MERY化する”『VenusTap』においては、記事化していのは「数名のライター」というわけでもなさそうです。

キャプチャを挙げたいところですが、小学館媒体はすべて「掲載の記事・写真・イラスト等のすべてのコンテンツの無断複写・転載を禁じます。」とあるので、おそらく、小学館媒体もそこには遵守されていることでしょう。

さて、この記事質を監修するには、経験豊富なWEBでのライターや、ライターを監修していた人材が必要です。

それが例えばK氏という仮名であった場合、そのK氏が全ての画像や記事に目を通すことは不可能であり、どうしてもマニュアル化し、そしてもし「掲載の記事・写真・イラスト等のすべてのコンテンツの無断複写・転載を禁じます。」と謳うのであれば、すべての画像の出典元に問い合わせる、あるいは何らかの契約を取り交わす必要が出てくることで、かなりの作業量が伴ってくるでしょう。

そこですでに記事化されており、絡んでくるのがscoville社とRECCOO社と推測されているわけです。

ここからは推測だが、構図をまとめるとこうだ。DeNA(の子会社ペロリ)はMERYの手法(記事量産ノウハウはもちろん、SEO DAUを増やす、将来的にはアプリをリリースしてアプリDAUを増やすなどのグロースハックを含む)を小学館に提供する。RECCOOは学生を募集し、小学館に送り込む。学生は1記事2000円で書く。記事は小学館の編集者がチェックし、Venus Tapに掲載していく。

 

あの小学館が有給の長期インターンを募集しています!!!しかも30人。これはもうビッグチャンスで。なぜかと言うと、学生時代に出版社の世界に触れられる機会は、今まで殆ど無かったからだ。
インターンの業務内容は、新しくリニューアルする女性向けメディアの記事を書くライターだ。詳細はこちら→http://bit.ly/2pxjMXU

 

サイト:女性向けメディアVenus Tapのリニューアル
サイトは下記URLをご覧ください。
http://venustap.jp/
報酬:1記事2000円を想定しております。
早い人は1時間半程度で1記事書くことも可能です。
勤務地:小学館の保有するビル(神保町)
出勤日:週に3日以上、かつ1日3時間以上の勤務

これで「記事質」を担保するのであれば、相応の労力が必要となるわけです。

筆者のように、秒速100文字(嘘)を書き上げるライターならまだしも、ネット上に救う情報からのリライト、そして「まとめサイトのテンプレート」での作業は、思ったより時間がかかります。

試しに「NAVER まとめ」で記事作成をしてみてください。おそらく、はてなブログやWordpressでライティングするよりも“不自由さ”を感じることでしょう。

そこに大量の「記事」と「記事チェック」が伴い、果たして「事実誤認」や「誇大広告」、「薬事」について倫理的にすべてクリアできるのであれば、新たな媒体の誕生となり、これまでのキュレーションメディアの「イメージ」を覆してくれるかもしれません。

また、ネット上で騒がれる「時給換算は1000円以下」という文言も、「経験値」という副次的な効果、あるいは「インターンシップ生」として、これからメディア量産を狙っているであろう各社にとっては一石二鳥なわけです。

ただ心配なのが、やはり「記事質」。

「記事質」という言葉ほど不明瞭なものはありませんが、筆者がここで言う「記事質」とは、ユーザーが「面白い」とか「ためになる」と感じつつも、オリジナリティがある記事のことであり、マネタイズが主導となる記事ではありません。

WEB媒体は紙媒体とは異なり、入稿から公開までの作業は意外と簡略化されているものです。

そこで果たして「記事質」にすべての記事でこだわることができるのか。これを“すべて担保しない”のがWEB媒体であり、これまでマネタイズにて「PV」を重視してきた出版社が、苦肉の策に出たのが、今回のVenusTapのキュレーションメディア化だと見られてしまうのも、一つのポピュリズムをうらむしかないのでしょうか?

 

◆キュレーションメディアはとにかくSEO効果がすごかった

秒速50文字ライティング(嘘)で、ここまですでにダラダラと3600文字ほどをタイピングしている筆者ですが、キュレーションメディアについても触れておきたいです。

キュレーションメディアの多くは、SEO効果+記事量産で、Googleの検索上位を稼ぎ、PVの数も桁違いでした。

例えば、CROOZ社が買収したCandle社が運営していた『MARBLE』は、旧名『Topicks』。

多くのエンタメニュースやファッション、メイクネタでPVはおおよそ月間2000~3000万PVであったものの、昨今のGoogleのアルゴリズムで大きくPVを下げつつあります。similarwebなどで検索していただくと、一目瞭然でしょう。

このキュレーションメディアの量産型+SEO効果は、実はこれまで小学館のノウハウになかったものです。

例えば、現在小学館が保有するWEB媒体の要素を検証すると簡単に分かるでしょう。

あれだけの恵まれたドメイン+記事量+ページオーソリティがありながらも、弱みはオーガニック検索からの流入です。

ただもし、小学館がキュレーションメディアの枠組みを使ったPVを期待しているのであれば、それはもはや「時代遅れ」と皮肉を言わざるをえません。

Google社が現在、検索アルゴリズムで重視しているのが「記事量」+「インデックス」+「被リンク」から遠ざかってきているからです。

(誤解のないように言うと、「被リンク効果」は最近むしろ強みを増しています)

要するに、記事が「重複記事」とみなされることで、一気に記事の価値が評価されなくなってきているわけです。

では、そこでキュレーションメディアのライターさんが、いかに重複記事ではなく、オリジナリティ溢れるコンテンツを作成できるかといえば、そこは監修する立場の方々の腕次第となるわけでしょう。

キュレーションメディアはとにかく「SEO効果が“すごかった”」わけです。

 

◆今後のキュレーションメディアはどうなるか

NAVERまとめなどの検索順位を見ると、依然、キュレーションメディアのSEO効果は強いです。

ただし、そのSEO効果が担保されると“仮定”しているのは、キュレーションメディア自体と、それを担保する姉妹サイトや、同じ社内で運用している認知されたWEBサイトの効果、です。(検証中なので断定したものは言えません)

今後、キュレーションメディアは、各社が「倫理的なこと」からサイト閉鎖に向かっていきます。

そんな逆風状態で、「VenusTapのキュレーション化」には、何かしらの「奇策」が隠されているようでなりません。

小学館という出版社が、MERYというキュレーションメディアの「模倣」とだけにはならないよう、元メディアマンとして心から祈るしかないのでしょうか。

 

なお当記事は、1月に交通事故で頭を強打し、昔の記憶が曖昧で毎日通院している“病人”がお送りしている「妄想」であると追記し、小学館の今後の活躍に期待するばかりで、自分個人で運営するブログは棚に上げない筆者による「日記」だとしておいていただきたく存じます。

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